2001年1月号のダ・ヴィンチのCD紹介のページで小島麻由美のベストアル バムが紹介されていた。「なかなか目のつけどころが良いのう」と思った。し かし、その記事の中で「椎名林檎姫が売れるんなら彼女も、と切に思う。この ベスト版を聴いても、楽曲の質は負けてないし。」と出ていた。なんだかちょっ と違うんじゃないか?と思う。
現在の音楽シーンがR&B全盛とも言えるような状態になって、その対極と して椎名林檎を持ち出していると思うのだが、私の目から見てみれば小島麻由 美は現在の音楽シーンで極めて特異な存在であると思う。椎名林檎をどのジャ ンルと見るか?という問題がある。個人的にはアルバムを聴いただけならば、 ポップスであると言ってもさしつかえないと思うし、ライブを見てみると極め てロックであるとも思う。しかしR&Bでない音楽としてはその他にも色々なミュー ジシャンがあるぞ、と思う。カリスマ的で一番目立っているという存在という ことで椎名林檎を持ち出したのだと思うのだが、小島麻由美は完全な別世界に いると私には思える。
ここで紹介されたベスト版「ME AND MY MONKEY ON THE MOON」聴いた所 ほぼシングルがそのまま収められている。彼女の進化の一端はこのアルバムで も見えないことはないが、3枚のアルバム、そしてライブ音源を聴いていただ ければ一目瞭然である。このベストアルバムでは比較的小島麻由美のかわいら しさ、が目立つ。確かにそのかわいらしさは彼女の特徴の一つでもある。筆者 は「ふうせん」「ドロップ」がお気に入りで、この2曲を何度も何度も聴いて いる(確かこの曲は「みんなのうた(NHK)」のために書かれているはずである)。 しかし、今の彼女の音楽は進化している。ジャズ的とも言えるアンサンブルに 向かっている。この制約の中で、かわいらしさだけでなく艶やかさをも兼ね備 えつつある。これはアルバム「さよならセシル」の中の「夏の光」「ショート ケーキのサンバ」を聴けば明らかであろう。
まあライブ音源を聴いていただければ、彼女がいかに今の音楽シーンで どのような存在なのか、というのがわかっていただけると信じている。他に追 随するもののない、独自の道を歩んでいる。その進化を一ファンとして見守っ ていこう。それがきっと彼女の音楽の支えとなるはずだ。